インフルエンザについて

インフルエンザについて

気温がだんだん下がってきて本格的な冬を迎えようとしています。インフルエンザは毎年秋から初春にか けて流行する感染症の1つです。

症状

インフルエンザはインフルエンザウイルスが原因でおこり、感染力がとても強い呼吸器感染症です。潜伏期間は1~4日ほどで、症状は発熱、鼻水、咳、頭痛、のどの痛みといった、いわゆる“風邪”に似ていますが、初期症状として、突然くる悪寒(背中ゾクゾク)、高熱(38℃以上)、関節痛、倦怠感(体のだるさ)が特徴的です。

呼吸器症状は最初は比較的軽く、のどのいがらっぽい痛みに伴に乾いた咳がでますが、その後は痰の絡んだ咳になります。

2~3日でだいたいの症状はおさまりますが、咳は気道の炎症によって長引くこともあります。熱が下がってもウイルスはまだ体の中にるので、下がってから少なくとも2日間は外出を避け、自宅療養した方がよいでしょう。

インフルエンザの合併症に肺炎があります。咳が悪化している、呼吸が苦しい、2週間経っても熱が下がらない、などの症状が続く場合は医療機関を受診して下さい。

小児は嘔吐や下痢などの消化器症状が出ることもあります。また、急性中耳炎、熱性けいれんなどの合併症を起こすこともあります。まれに脳症を起こすことがあるので、意識がもうろうとしている、けいれんが続いているなどの症状が見られたら早めに医療機関を受診して下さい。

治療薬

今現在、日本国内で承認されている抗インフルエンザウイルス薬です。どれもインフルエンザウイルスの増殖を抑制するという効果がありますが、発症してから48時間以内に使用しないと十分な効果が得られないとされています。

内服薬・・・タミフル、シンメトレル

吸入薬・・・リレンザ、イナビル

注射薬・・・ラピアクタ

予防

毎年のワクチン接種です。特に乳幼児、高齢者そして糖尿病、肺疾患、心疾患、免疫疾患などの慢性疾患を持つ人は、感染すると重症化しやすいので接種が勧められています。

インフルエンザワクチンは接種後2週間でインフルエンザウイルスに対する抗体値がピークに達します。長くは持続せず、接種後3か月ほどで抗体値は少しづつ下がり始めますが、一般的に有効期間は接種後5か月とされています。接種時期は遅くても12月中旬に済ませた方がよいでしょう。

インフルエンザウイルスのひとからひとへの感染経路は、咳やくしゃみをすることで周りに飛び散り、それを吸いこんで感染する飛沫感染と、感染した人の分泌物(唾液や鼻水など)が付いたものに触り、何かの拍子に自分の口や鼻に入って感染する接触感染があります。

手洗い、うがい、マスクが有効です。特に手洗い、うがいは外出から帰ってきたら必ず行いましょう!

日頃からの十分な睡眠、バランスのよい食事といった規則正しい生活も、体の免疫力を高める効果があります。